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時事問題とたまに株の研究

岸田首相 留学生は「我が国の宝」 日本人には出世払い

 岸田首相は3月3日の記者会見で、新型コロナウイルスの水際対策について、1日当たりの入国者数の上限を現行の5000人から7000人に緩和すると表明した。14日から実施する。留学生は「円滑入国スキーム」を設け、別枠で1日1000人程度受け入れる。
 首相は、留学生は「我が国の宝」と指摘し、ビジネス客が少ない平日を利用して優先的に受け入れると説明した。
 在留資格を得ながら日本に入国できていない留学生は約15万人いるとされ、優先入国は5月末まで実施する予定だ。 入国者数の上限は今月1日から3500人程度から5000人程度に引き上げられたが、与党からさらなる緩和を求める声が高まっていた。首相は「内外の感染状況を見ながら、段階的に国際的な人の往来を増やしていく」と強調した。

 

 岸田首相は3月30日、「教育未来創造会議」を首相官邸で開き、大学などの授業料を国が一時的に肩代わりし、学生が就職後に一定の年収に達した段階で返済する「出世払い」方式の新たな奨学金制度の創設に向けた検討を指示した。
 5月中に制度設計を含めた提言をまとめるよう、末松文部科学相に求めた。
 首相は会議で、「より踏み込んだ提言のとりまとめをお願いする。教育人材育成、人への投資は成長の源泉だ」と語った。
 「出世払い」方式は、オーストラリアなどが採用している。政府が授業料を立て替えて大学に支払うため、学生は在学中、授業料を支払う必要はない。卒業後、一定の年収を超えたら、所得に応じた額を給与天引きで分割納付する仕組みだ。
 日本では、返済不要の給付型奨学金の対象外となった学生は、貸与型奨学金を利用するが、卒業後、年収が低く返済に苦しむ人が少なくない。自民党内では、卒業後、年収300万円に達してから返済を始める制度案などが検討されている。
 首相は会議で、デジタルなど成長分野での学部再編や、高校・大学での文系、理系の横断教育の推進のほか、社会人の学び直しによるキャリアアップの促進策などの検討も求めた。